こんにちは!実行委員の廣田です。

17日(日曜日)の塩崎恭久氏の講演会、もう皆さんは申し込みを済ませましたか?元官房長官かつ現役国会議員の方のお話を直に聞ける機会はなかなか無いと思うので、皆さん奮ってご参加下さい☆
さて、本日は私がコーディネーターを務める分科会についての補足説明と、英語の壁を乗り越えるために日米学生会議がどのような取り組みを行っているかについてご説明したいと思います。

現代社会と伝統〜調和と共生の模索 分科会説明の補足

各方面から説明文が分かり辛いとのご指摘を賜っております。
誠に申し訳ございませんでした。
そこで本日は、私が考えている分科会像についてこの場をお借りしてご説明したいと思います。
以下、改めて分科会説明文です↓↓

現代社会は歴史から様々なことを学び、発展してきたが、時としてそのルーツである伝統との間に摩擦を引き起こしてきた。両者の緊張関係は、近年の例を見れば、1960年代後半の反体制運動や、今日の宗教原理主義民族主義勃興の遠因ともなっている。しかし一方で、古今東西、新しき物と古き物が衝突し合い、異文化が相克する過程において、固有の文化、技能、価値観は融合と発展を繰り返してきた。そしてグローバル化と過去への考察が進むこの現代において、地球規模の空間軸、人類の歴史という時間軸の双方において、融合と発展の選択肢は無限に広がっている。本分科会では現代社会と伝統の調和と共生の術を模索し、より良い未来を構築するために議論を進めていきたい。

確かに分かり辛いですねぇ・・・(笑)
この分科会の設立に至った経緯からご説明しますと、それは59回で私が所属していた「アイデンティティ社会学」という分科会の成功体験から来ています。
その分科会では、アイデンティティという広い概念の下、日本人のナショナルアイデンティティナショナリズムジェンダー、人権、宗教などの様々なトピックを、個人、地域社会、そして国家と言った多様な視点から一ヶ月間をかけて語り尽くしました。
何か学術的に議論を積み上げた訳でもありませんし、ファイナルフォーラムで完全に納得の行くプレゼンテーションが作れた訳でもありません。でも、議論のネタだけは絶対に尽きることは無かったんですね。というのも、分科会の性質上幅広い関心領域を持った参加者が集まっていたので、皆が持っていた問題意識を全て吐き出すまで議論が終わるハズも無く、実際に一ヵ月間という期間は非常に短く、物足りなく感じられました。
確かに、自分が関心を持っていないトピックではあまり議論はしたくないという方もいらっしゃるかもしれません。けれども私は、自分が普段関心を持っていないトピックに関して議論することは、決して無駄ではないと思っています。むしろ、大きなチャンスです。自身の視野を大きく広げてくれ、そこから何か自分の突き詰めるべきところが見えてくるかもしれません。
以下、本分科会に関して私が考えているキーワードを以下に列挙してみます。
Ex. 近代化、ジェネレーションギャップ、アイデンティティナショナリズム、宗教、教育、ジェンダー、開発、etc・・・
ということで、基本的に幅広い問題領域に関心があり、アメリカ側参加者との議論を大いに楽しみたいという方に向いている分科会だと思います。もちろん、現時点で具体的なトピックに関して議論がしたいという方は、それに合った分科会を選んだ方が良いと思います。特に第60回に関しては、各実行委員(私以外)が専門分野に沿って分科会を立てているので、議論の深みも例年以上に増すのではないかと考えています。皆さんと一ヶ月間充実した分科会の時間が送れるように、実行委員一同これからも準備に邁進する所存です☆

英語の壁について

日米学生会議公用語は英語です。これは紛れもない事実です。しかし、現時点で英語ができないからと言って、あまり心配することはありません。むしろ、できなくでもコミュニケーションを取ろうとする姿勢が大切です。それをサポートするために、過去の経験から学ぶ過程で、日米学生会議では様々な手段を構築してきました。

1.通訳
会議にはネイティブの参加者もいれば、数年間海外に滞在経験がある人、それに一度も海外に出たことがないような人もいます。そのような中で、ネイティブの参加者には通訳のボランティアをお願いしています。逐次通訳までとは行きませんが、例えば絶対に全員が知っていなければいけないことや、その場にいるほとんどが理解できていない場合など、適宜止めて日本語でアナウンスの周知を徹底します。他にも、私生活や観光、そして文化体験の際など、ネイティブの参加者は大活躍してくれることでしょう♪

2.アメリカ側参加者の日本語力
彼らはやはり日本に興味がある以上、日本語を勉強している人が多いです。中には日本語がネイティブ並の参加者もいます。そのため、時と場合によっては日本語でアメリカ側参加者と会話することも可能です。ただし、その場に日本語が全く分からないアメリカ側参加者がいる場合、なるべく英語を使うように努力することもエチケットです。勿論、英語について行けない日本側参加者がいる場合、英語のスピードを落としてもらうように頼むことも可能です。

3.サイン
英語の壁を取り払うために、日米学生会議で受け継がれてきた数々のサインがあります。サインは人が喋っている最中でも、それを邪魔せずに自分が思っていることを伝えるためのものです。例えば、両手で“T”の字を作ると、これはTranslation、つまり「誰か訳して」という意味になります。以下、良く使うサインとその効果を列記します。
・“Clarify”:「今言ったことの意味が良く分からないだ」とか、「もう一回言って欲しい」と思った時に使えるサインです。片手で“C”の字を作ればOKです。本会議中は、一番使用頻度が高いサインの一つです。
・“Louder”:口の前で手を使って、くちばしを開くようなサインで表します。相手の声が小さい時に、話の邪魔をせずに「もっと大きな声で喋って欲しい」という気持ちを伝えることができます。
・“Slowly”:人差し指を立てて、前後にゆっくりゆらします。議論がヒートアップすると、往々にして早口になる人が多いので、そんな時にこのサインは有効です。
・“Wrap it up!!”:両手の人差し指を使って、高速で糸巻き巻きのポーズをします。相手の話が長くて良く理解できない際に、「一回まとめて」という意味で使います。参加者は大抵話し方が上手いのであまり使う場面は見られませんでしたが、知っておくと便利なサインです。

いかがでしたでしょうか?これらのサインは日本側参加者だけでは無く、アメリカ側の参加者も良く使うので、躊躇することなくどんどん活用していきましょう!!騙されたと思って使ってみて下さい、本当に議論の効率性が上がりますよ♪
さらに、日米学生会議のサインは年々進化しています。何か良いサインが思い浮かべば、全体ミーティングなどで導入を提案することも可能です。自分が作ったサインがこの後何代も受け継がれて行くなんて、なんだか嬉しいですよね(笑)
以上、廣田より分科会の補足説明と、サインの紹介でした☆