参加者日記(大井あゆみ)

午前中は移民政策について、グループに分かれて議論し、簡単なプレゼンテーションを行った。午後は、オレゴンの日系移民博物館に行って、日系3世の白髪の紳士に話を伺った。高校時代に本で読んで、日系移民の苦難について知識としては知っていたものの、それを体験した人から直接話を聞くことは、全く違った意味があった。
彼に、日米で戦争が始まった時どう思ったかを聞いた時のこと。彼は、”I was always loyal to the U.S”と言ったのだ。その答えを聞いた時に軽い驚きがあった。そう言っている彼の外見が、いわゆる日本人と何ら変わらないからだろう。戦時中は、さぞかし苦労しただろうと実感させられた。しかし、彼はその二重性を楽しんでいるようでもあった。
外見と中身のギャップがあることで、壁に直面するというのは、歴史上の話ではなく、今も存在する問題である。日本人とは何か、多様性をどうすれば社会が受容できるか、考えさせられた1日だった。